香り高きブレンド茶

高岡文旦フレーバーティ

宮崎市高岡町の一里山地区。山の上に切り開かれた広大な平原がとにかく素敵で、遠くには宮崎が誇る霧島連山も見えます。その霧島連山のかかる夕日の綺麗なこと。思わずため息が漏れます。そんな一里山では広大な茶畑が目を引きます。ここはあたり一面お茶畑ですが、なんでも移住してきた人々が開拓したことにはじまるとか。そんな茶園の一つ、「提石製茶」を訪ねました。

有機栽培の茶園

提石製茶は茶葉の生産と加工をおこなっています。生産されているお茶の木の種類は7種類あり、すべて有機栽培で育てられています。収穫された茶葉は緑茶や紅茶、烏龍茶として加工されていきます。

提石正男さんはこの茶園を継いで18年。最初は何も分からない状況からのスタート。普及センターや地元の先輩方の指導を受け、一から勉強する日々をおくります。「指導中に殴られたのは僕くらいだと思いますよ」と語る提石さん。今ではすっかりお茶の世界にはまり、卸先のお茶屋さんと一緒にお茶の魅力を伝える「茶育」にも取り組んでいます。一里山に人を招いてお茶揉みや自分でつくったお茶を淹れていただくといった体験ツアーを通じてお茶に対する関心を高めようとされています。

そもそも私たちが提石製茶を訪ねたのは理由があります。
高岡町でしか栽培されない門外不出の果実「高岡文旦」を使って商品開発ができないか。そんな思いから一度クラフトビール「Bung Tang Gig」をつくりました。しかし、ビール以外の方法もあるのではと構想が膨らみます。

以前、JA高岡文旦研究会の田中英男さんに取材をおこなった際「ドライにした輪切りの文旦を紅茶に浮かべたらおもしろそうですね」という話で盛り上がりました。そのため紅茶という選択肢がすでにそのとき浮かんでいたのです。それなら高岡町内でお茶をつくっている方に相談してみようということに。真っ先に名前が浮かんだのが地区あつめの活動がスタートしたばかりのときにお世話になった提石製茶。お茶と高岡文旦、地元のコラボした商品が誕生する前夜でした。

提石さんはこれまで米麹紅茶やミントティーといったブレンド茶を生み出してきた実績があります。それなら安心して依頼をすることができる。この相談をしたとき「よし、やりましょう!」ととても乗り気な様子で引き受けてくださいました。ホッと胸をなでおろすと同時に、新商品に対する期待値が上がっていきます。

高岡の茶園×高岡文旦

開発の相談をしてから数週間後、「できましたよ。一度飲みに来ませんか」との連絡を受けました。提石製茶のつくるブレンド茶の味を知っているだけに、間違いなくおいしい紅茶だろうという直感が働きます。そして、高岡文旦の風味がどう合わさるのだろうと未知の世界に足を踏み入れるドキドキ。茶園では提石ご夫婦がお出迎え。まあまあと席にとおされ、さっそく出来たお茶を飲みます。季節はちょうど冬を迎えようというころ。お茶を入れた器が温かくホッとします。

いざ飲んでみるとその風味の新鮮さときたら。ベースとなる紅茶のまったりとした味が口に広がりつつ、あとからフッとやってくる高岡文旦の香り。香り高い高岡文旦の特徴が生きた紅茶でした。そしてその色味の綺麗なこと。

こうして誕生した「高岡文旦フレーバーティ」。

パッケージを開封した途端に広がる香り。ティーバッグを取り出してすぐにも飲みたくなります。
ですがこのフレーバーティを飲むのであれば、やはりゆったりと手間を惜しまずにおいしい淹れ方で飲みたいもの。

提石さんは急須で淹れることをおすすめしています。急須の中で空気が循環し、茶葉が動いておいしくなるのだそう。実際、先の試飲のときはこの方法でフレーバーティをいただきました。ただたんにティーカップへお湯を注ぐのとは違い、紅茶の味が強く、しかししつこくなく感じられます。そしてほのかにフワッと漂う高岡文旦の香り。仕事モードでこわばった体から緊張が抜けていきます。

このフレーバーティ自体おいしいのですが、そこはさすが茶園を営んでいるだけあり、お茶の淹れ方には手を抜かない提石さん。それはこの商品をお披露目する場でも、販売イベントでも発揮されました。あくまで試飲用として出されたものでもその味に一切の妥協はなく。実際に試飲された方の多くが購入していきました。一般の販売先として、道の駅高岡「ビタミン館」や宮崎市内のスーパーでの販売が決まっています。

高岡文旦のブレンドされた茶葉、その香り高さが安らぎを誘います。おいしい紅茶で一息つきませんか?

提石製茶

住所 :
宮崎市高岡町浦之名4907-63 一里山
TEL :
電話:0985-89-1265(FAX:0985-89-1265)