Days
日々の地区あつめ

われら地区あつめ隊の、めくるめく採集記

2019/04/23

佐土原の良きものを残す

こんにちは! 春ですね〜みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
ワタクシ、以前ブログで神代独楽と久峰うずら車の調査をしますと宣言していましたので、その報告をいたします。

佐土原にある城の駅「いろは館」の駅長である児玉紀子さんが毎週月曜日に久峰うずら車を習いに行かれるということでしたのでそれに同行。宮崎県伝統工芸士である兵頭正一さんにお話をうかがってきました。

兵頭さん宅は昭和の隠れ家的なたたずまいで時間がゆっくりと流れる場所。子どもたちも遊びにきては、神代独楽で遊んだりしているようです。
さてさて、まずは久峰うずら車から。
かつて久峰観音の縁日にお守りとして売られていました。そうそう、久峰うずら車は雄と雌が一対になっていることが特徴なんですよ。よく見ると顔にも違いがあったり。そのため安産祈願のお守りとしても認知されています。

久峰うずら車をつくるうえでは、どのよう心がまえが必要でしょうか? とお聞きしましたら「まずは道具に慣れること」とおっしゃいました。道具を使いこなさないと良いものはつくれないと。
次は「材料を選ぶこと」。材料となる木を切る時期は、植物の活動が静止している冬におこない、切った材料は雨に濡らさずに陰干しします。「植物を分かってつくることが大事なんです」と兵頭さんは語られます。

久峰うずら車はイヌダラの木の皮をそいで使います。白い木肌の胴体の元はこんなにトゲトゲした木なんです。

まずは、こちらの木の皮をそがなくてはならないのです。
あ、ちょっと関係はないですが、タラの芽は天ぷらにしたらとってもおいしいですよね? ワタクシ好きです。
作業を見ていて、兵頭さんの右手の人差し指が曲がっていることに気づきました。 どうやら工芸品の製作をしていたことで指が道具に沿うように変化したようです。職人の手と指。長い年月を感じずにはいられません。
ご本人は「困ることはないけど……シャツを着替えるときに指にひっかけちゃいますね」と笑っておられました。

材料の竹の選び方は、神代独楽においても大事です。
竹の内側って均等な厚みで空洞になっているわけではないのです。独楽として回るには重心が肝心ですから、竹の状態に合わせて削り方を変えていきます。
作業場にあるものをお借りして回してみると「ブゥゥゥゥン!」と大きくて気持ちの良い音が。なんでもこの音を出すための削り方にもコツがいるみたいですよ。

神代独楽の模様、どこかで見たことあるなと思っていたら佐土原の地を治めていた島津家の家紋でした。独楽の模様に各家庭の家紋を入れるようです。素敵ですよね〜。そして、魔除けや節句の贈り物になったりもいていたんですね(ちなみにワタクシは魔除けには岩塩持ち歩いています。うふふ)。
少子化の現代だからこそ、もっと世に神代独楽や久峰うずら車を県内や県外に広めていけると良いなぁと思います。
現状、久峰うずら車と神代独楽には後継者がいません。神代独楽と久峰うずら車のつくり手は、兵頭さんただ一人。兵頭さんは「なくなることは寂しい。受け継いでくれる方がいれば嬉しいです」「やる気がある方にはいつでも教えます」とおっしゃていました。
児玉さんは「誰かが受け継ぎたい」と名乗りをあげるまで「中継ぎ」として佐土原の工芸文化を伝えていきたいといいます。

江戸時代から宮崎市に伝わる郷土玩具である神代独楽と久峰うずら車が継承されていくようにイベントや学校、地域など連携していきたいですよね。

この記事を書いた人

ちこりん

地区あつめを日々頑張っています^^ いろんな地区をまわり情報をあつめ発信しております。 宮崎市には、たくさんの良いものが眠っていると思いますので「宝探し」をして掘り起こしてみたいですね? 神話や古墳などが好きで気づくと巡っていることがあります。 よろしくお願いいたしますm(_ _)m

記事一覧