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日々の地区あつめ

われら地区あつめ隊の、めくるめく採集記

2019/01/23

ナナッチャは日常から生まれる

2018年の暮れにお披露目された「ナナッチャむすび」シリーズ。
宮崎市田野町の人々のあいだで、労働のあいまにとる休息のことをかつて「ナナッチャ」と呼び、その時間はみんなであつまって軽く飲み食いして楽しいひとときを過ごしていた……。
そんな田野の風習をおむすびとして表現して、味とともに現代に伝えるプロジェクトがこの「ナナッチャむすび」。このブログを書いている現在、宮崎ブーゲンビリア空港では「田野・清武 冬の風物詩 大根やぐら展」と題したイベントが開催中なのですが、そこで田野の特産品の一つとして販売されています。

食べた方はいますか〜? 感想聞かせてください〜。

現在、このナナッチャむすびを含め、田野の魅力をお伝えする冊子を製作中です。
ナナッチャむすびは、田野の暮らしのなかからアイデアをもらい、生まれたおむすび。冊子でもそうした空気をお伝えしたいと思い、現地の方々に取材をおこなっています。
今回はその過程で出会った栗原俊朗さんを訪ねました。

栗原さんはきゅうりのハウス栽培を生業としていますが、かつて干し大根の生産もしていたことから、大根やぐらで地域活性化を図る「日本一の干し大根と大根やぐら日本農業遺産推進協議会」の会長もしています。
大根やぐらと言えば田野を象徴するランドマーク。この季節に田野を訪れれば、マンハッタンの高層ビル群のようにたたずむ大根やぐらがごまんとご覧になれます。近くまでいくと迫力がこれまたすごい。そして香りもすごいのでぜひ笑

栗原さんにお話を聞いているうちに、ご自宅周辺を案内していただくことに。

まずお伝えしたいのがですね、栗原家にはなんとですね、自家製のピザ窯があるんです!

「テレビでピザ窯を見たときにつくりたい! と衝動がわいて。ネットで調べてつくっちゃったんですよね〜」としたり顔で語る栗原さん。いや、なかなか個人技でできるものではないですよ。採れた野菜で焼くピザがこれまたおいしいのだとか。過去にはローストビーフを焼いたことも。
そして、栗原家にピザ窯があることは地域の方もご存知のようで、地元の子ども会や婦人会でもよく利用されるそうです。

そして、きゅうりハウスへ。

自宅から少し歩いたところに広がる平原。見てくださいよこの景色。童心に帰って走り回りたくなります。
ハウス内は温暖で無数のきゅうりのつるが広がっています。きゅうりは夏野菜ですがハウス栽培だと11月〜6月いっぱいまで収穫が可能なのだそう。季節を問わずきゅうりが食べられる理由がわかりますね。

ちなみにきゅうりのトゲってありますよね。あれ、実は鮮度を保つために大事なんです。だから調理をするまで残しておいた方がいいと。そんなことはつゆ知らず、今までは見つけしだい排除していました……。

栗原さんに案内されるうちに気づいたことがありました。田野の休息文化であるナナッチャは、田野のこうした日常の光景や、ひらけた土地があるからこそ生まれたのかもしれません。ひらけた環境、ゆったりと流れる時間、そして寄りあつまる習慣。そのどれかが欠けたら「休息」ではあっても「ナナッチャ」ではないのかも。

奥の深いナナッチャ。奥が深すぎてドツボにハマりそうです。ちょっと、一呼吸した方がいいですね。
あ! それこそナナッチャしよう!

この記事を書いた人

はんだ

東京人と福島人から生まれた宮崎人。地区あつめでは編集やライティングを主に担当。映画・音楽・本が好きですが、まだまだにわか。趣味はランニングとまちを徘徊すること。みんな、車なんて乗り捨ててまちを歩こうぜ。2019年はフルマラソンでサブフォーやるぞ。

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