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日々の地区あつめ

われら地区あつめ隊の、めくるめく採集記

2018/12/21

山本勘弥氏 初窯#02 窯焚き

前回の窯入れにつづいて、窯焚きの取材です。

加江田渓谷の清流を眺めながら歩くこと数分、登り窯の煙突から出る煙が見えてきました。

その光景が待ち遠しく、かけ足で登り窯のある丘に到着。「ガチャピン」と称す人もいるその正面の穴から3名体制で忙しく薪を投げ込んでいました。窯元である山本さんのご友人が助っ人として活躍されていました。

「薪を投げ込んでみますか?」

「いいんですか?」

軍手と頑丈な手袋をお借りして二重にはめました。

私が担当したのは、ガチャピンの顔の向かって左目部分。

「最初の2本を右側へ投げて、残りは左側へ」

合図を機に3名一斉に薪投げ開始。800度を超える登り窯の穴から迫りくる炎に恐怖を感じながら「ええいままよ」と、10本を投げ終えました。

登り窯に薪をくべる、しかもそれが初窯という貴重な経験を味あわせていただきました。
同行したほかのスタッフも同様に代わるがわるに経験し、一体感がうまれた気がしました。

「今の薪で890度までいくでしょう。でもそれで上げ止まりになるはず」と山本さんが言ったとおりに890まで上がって止まりました。陶芸家は土をあやつるだけでなく、火をもあやつることができるようです。

その後、一番窯の後方部や、二番窯の開いた横窓も含めて、なんどもなんども薪を投入し温度を少しずつあげていきます。その作業の繰り返しです。火の出具合を見ながら、薪をヒノキから松に変えたり、遠くに投げ込んだり、薪の数を調整したりするなど、試行錯誤をおこなうことで、横穴からも炎が顔を出してきました。

順調かなと思いきや、「火が走っていますね。クセは一回たいただけでは分からないんですよ」
1000度を超えて横穴から吹きだす炎の様子が変わってきました。温度はたくときの参考の一つにしかすぎず、ただの目安だそうです。

「初窯は何があるかわからないですね。最低十回はたかないと。今はあーでもない、こーでもないとやっていますが、5年くらいたてば、窯が勝手にたいてくれるようになります」

予定した時間を10時間オーバーし、朝まで夜通し薪くべをおこなったとのことでした。

窯を開ける日までしばらく祈るばかりです。

この記事を書いた人

えいさん

3年前に旅行したときに出した自分宛のハガキが先日、自宅に届いていました。郵便屋さんに見られるかと思うと、ちょっと照れますね。★★★ 地区あつめ隊のあつめる係。 イチロー選手の引退により、ぽっかり空いた心の穴を埋めるべく、夜は焼酎で酔いがまわり、昼は宮崎市内の地区をまわり、情報をあつめています。オレンジのワーゲンバスが市内を走っていたら、左ハンドルをにぎっているのは、きっとぼくなのでお気軽に手をふってください。

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