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日々の地区あつめ

われら地区あつめ隊の、めくるめく採集記

2018/10/05

編むひと。2

竹細工を見学した日の午後、私たちはふたたび高岡方面へ車を走らせておりました。
なんでも、竹細工を教えている中牧さんの奥様も教室をされているとのこと。これは行くしか!!

中牧夫人が教室をしているという公民館へ到着すると、館内から楽しそうな笑い声が。
その様子にワクワクしながらさっそく教室にお邪魔すると、ご婦人たちがおしゃべりをしながら手元ではクラフトバンドを編んでいます。
日ごろから手づくりをしているというみなさん、今日はクラフトバンドの端材でバスケットをつくっているところでした。
過去の作品はふだん使いに。色鮮やかなバッグはとってもはなやか!

「このキクの花も、私がつくったのよ」

手づくり好きというだけあって、オリジナルのワンポイントアクセントもクオリティが高い……!

作業に没頭するあまり急に静かになったかとおもえば、泉のようにおしゃべりと笑いがおこる、そんなにぎやかな風景。
楽しい教室をしばらく見学していると、中牧夫人から声がかかります。

「家にたくさん作品あるから、見においで!」

えっ? いいんですか!?
と言いつつ、お言葉にあまえて中牧邸へお邪魔させていただいちゃいました。

お家にあがらせていただくと、まず美しいクラフトバッグがずらり!
ふだんにもハレの日にも使いたい! 女子のココロをわしづかみにされてしまいました。

中牧夫人の作品に見とれながら部屋へ案内されると、こちらはいちめん竹! 竹! 竹!
そう、ここはご主人で竹細工を教えている中牧さんのお部屋だったのです。

「外の竹はね」

と、途中から合流した中牧さん。そと?と窓のほうへ目をやると、ベランダにもなが〜い竹が!!
午前中にうかがった同好会で使う1年分の竹を、ここで保管しているのだそう。

中牧さん自身も、竹細工を覚えたのは定年後。
鹿児島で習い、宮崎に戻ってきてから7年になる今も作品をつくり続けています。
ふと、目にとまった竹かごを手にとると

「それは失敗なの。編み目にすき間があるでしょう」

と。ええ!?これも十分キレイなのに……。
シロウトの目に見えないことも、職人の目には妥協がありません。

現在、中牧さんの竹細工は産直での販売のほか、地区のイベントの景品になっているそう。
美しさと実用性を兼ねそなえた竹細工の数々、きっと喜ばれるでしょうね。

「自分が死んだあとも、誰かの手に渡った自分の作品がいつまでも残っている。そういうふうになるのが夢だね」

人とつながり、生活とつながり、様々なつながりを編みだしていく中牧夫妻と作品たち。
私たちもまた、「つながり」の中に編みこまれた一部かもしれません。

この記事を書いた人

ささき しをた

かつて伝説の落書き小僧だったイーハトーヴの異端児。高校生によく間違われる、塩田を名乗る佐々木のひと。しかしてその実体は…!?宮崎土産のレパートリー募集中。岩手土産は『か●めの玉子』でキメ!

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