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日々の地区あつめ

われら地区あつめ隊の、めくるめく採集記

2018/09/07

宮崎ちりめん#02 船上のイケメンたち

先日、宮崎漁業協同組合さんにお願いして、日向灘近海で漁を行うちりめん漁船に乗船させていただきました。
船上カメラマンとして海のイケメンたちに密着です。

乗船したのは運搬船の第八赤江灘丸。前乗りして漁をしている、網船本船の第三十一、第三十二赤江灘丸の2隻がいる一ッ瀬川河口沖を目指しました。

揺れる船上で船酔いの発症に不安を感じはじめたころ、「お~い」と船員同士で食事のジェスチャーが交わされました。
えっ、こんなに揺れる船上で食べて大丈夫なの? という僕の心配もどこ吹く風。
船頭に立ったまま、果てしなく広がる海を見つめながら、おにぎりを頬張る漁師さん。
さすが、海の男たちはたくましい。この仕事で大変なことは日照りによる暑さだそうです。

「左手に見えますのは、客船こうべエキスプレス、夏休みでにぎわうサンビーチ一ッ葉、県内最高層ビルのシェラトン・グランデなど。海上側から見える宮崎市の景色を存分にお楽しみください」と、観光ガイドのセリフをイメージしながら、眺めること約30分。ようやく第三十一、第三十二赤江灘丸が見えてきました。

この間、目的地に一直線だったわけではなく、探知機で魚群を探りながらの進行でした。

目的地まで100メートルほど近づいたとき、漁師さんたちは遠くの浮き玉を見て、話しています。
「2杯かな?」「うん、3杯はいかんやろ」
なんでも、浮き玉下の網に獲れたちりめんが入っていて、浮き玉の沈み具合で漁獲量がわかるのだとか。
いよいよ網を引き揚げる瞬間がきた、とカメラを準備した瞬間、船は踵を返し、浮き玉を背にして離れていきます。

「引き揚げるのに人手が足らんから、船員を補充するんですよ」
そして、2隻の網船本船からそれぞれ1名ずつ乗り込んできました。
「船を移動するときは気をつけんといかんよ。冬場に海に落ちたことがあって、なかなか上がれんで、冷てぇかった」
「はい、肝に銘じます(汗)」
人手が揃ったところで、ちりめんたちといよいよご対面です。

漁師さんたちが引き揚げる様子を揺れる船上でバランスを取りながら、僕たちはカメラにしっかりと収めます。

「獲ったどー」

引き揚げられた無数のちりめんは氷の入った水槽に入れられました。大漁とはいきませんでしたが、数百キロが獲れて一安心です。
帰港する前、離れて待機している網船本船へ横付けして移動してきた船員が戻りました。
その際、網船本船を操縦している船長へちりめん具合を確認します。

「いいぞ!」の合図をした船長を見て、上質のちりめんが揚がったことが確認できました。

宮崎漁港に帰ったちりめんは、鮮度の高いうちに工場へ運ばれました。すぐに釜揚げされて天日干しされるのでしょう。

この日獲れた宮崎ちりめんが近日中に全国の食卓へ並ぶ。あまりのおいしさに食べた人の笑顔が生まれることは想像に難くありません。その意味で漁師は人を幸せにする仕事と言えますね。

宮崎の海を回遊場所に選んだちりめんたち、海上を職場とする男たち、船上で撮影をおこなう僕ら。

「チリメン、イケメン、僕らカメラメン」の話でした。

この記事を書いた人

えいさん

3年前に旅行したときに出した自分宛のハガキが先日、自宅に届いていました。郵便屋さんに見られるかと思うと、ちょっと照れますね。★★★ 地区あつめ隊のあつめる係。 イチロー選手の引退により、ぽっかり空いた心の穴を埋めるべく、夜は焼酎で酔いがまわり、昼は宮崎市内の地区をまわり、情報をあつめています。オレンジのワーゲンバスが市内を走っていたら、左ハンドルをにぎっているのは、きっとぼくなのでお気軽に手をふってください。

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